ホームページやブログを始めたのが3年前。アフィリエイト広告という言葉とその仕組みは何となく理解していましたが、自分でやったことがなかったことでした。たまに、税理士さや企業から業務に関する記事を依頼されたり、相互リンクを貼って欲しいという話があり、良質な被リンクが増えるので受けていた程度でした。
今月、事業復活支援金の無料事前確認をやっている中、Web制作やアフィリエイト広告で収入を得ている個人事業主さんがいて、その方から株式会社ファンコミュニケーションズが運営している「A8.net」というサイトをご紹介いただき、試しにやってみることにしました。
同社は1999年設立の上場企業、長らく株価は低迷しているようですが、ネット社会の中、かつポストコロナ時代の副業的な事業が盛んな今は、業績が回復しても良いのではないかと考えてしまいます。
A8.netの使いやすさ
Affiliate(アフィリエイト)の意味は、名詞としては「関係者」や「関連会社」、動詞としては「提携する」や「加入する」で、Associateに近いビジネスでよく使う単語ですね。それがインターネットの世界では、「成功報酬型広告」となり、広告主側と広告掲載サイト側の両者にとってメリットのある仕組みとして定着しています。
その中で、A8.netは広告代理店のような立ち位置で、アフィリエイトの代表企業です。参加している広告主は2万2千社以上で、大企業から中小企業まで雑多で、インターネットの特徴を活かした集客、販売、会員募集などが目的です。従来のマスメディアのテレビCM、新聞広告と比べて、業種やサービス・商品にとって、費用対効果が高いのでしょう。
一方、広告掲載サイト側は、3百万サイト以上で圧倒的に副収入を得たい個人が多いでしょう。何らかの価値ある情報を発信し、他人に影響を与えることができるインフルエンサーにとって、アフィリエイト収入は稼ぎやすい方法になるのでしょう。
A8.netへの登録は簡単、5分程度です。銀行口座情報を入れるので躊躇する方もおられるでしょうが、これは収益があれば振り込まれる口座です。勝手に引き落とされたり、広告主にならない限り、有料になることはなさそうです。
最初の設定は、「セルフバック」か「アフィリエイト」で、「セルフバック」は自分が商品購入やサービス申込みすることによって、その支払った一部(数%や数百円が多い)の報酬がもらえる、即ち値引きされるというお得なサービスです。もし、自分がたまに使うサービスや購入するサイトがあれば、「セルフバック」を使うと良いですね。「アフィリエイト」と比べると「セルフバック」の広告主は少なく、各種カード、ネット関連、美容、本などが目立ちます。
一方、「アフィリエイト」の設定も簡単です。まず、広告主のプログラムを検索し、自身のホームページやブログに掲載する広告を選びます。 プログラムのカテゴリーは左の通り17カテゴリーがあり、個々の広告主によって報酬内容の詳細が表示されています。 承認制・即時OKのもの、クリック課金のものなど、分かりやすい説明。設定方法もかなり詳しく書いてあります。難点は、自身のホームページやブログにリンクを貼るところでしょう。 当職は、Jimdoで自作しているので、いつでも、どのページにでも簡単に張り付けています。 外部のWeb制作会社に丸投げされている方は、その制作会社との契約次第、またはご自身でWordPressをいじってみるやり方になるのではないでしょうか。
「アフィリエイト」の設定が済んだら、あとは毎日の実績を確認し、報酬が溜まるのを待つだけ。または、トラフィックを増やすように新しいブログを書いたり、SEOをやってみることになります。
アフィリエイト広告例
自分のホームページ・ブログと縁も所縁もない広告を出してもあまり効果はないでしょう。いくつかサンプルを列記します。
(1)りらくる
関東ではどの町にも店がある「りらくる」。在宅勤務が増え、あまり外出しないので肩、腰、首にコリが溜まっている方が多いでしょう。私もそう、コロナ前は月に一回は通っていました。
この報酬額はクリックしただけで5円となっています。そうすると何百回、何千回、何万回も自分の別スマホや家族のスマホなどでクリックする人が出るでしょうが、IPアドレスをチェックしているのかもしれないと思います。こういうクリック課金の広告主は少ないので、リンクを貼る人が多いでしょうね。
(2)株式会社新生技術開発研究所
真実の通信講座【諒設計アーキテクトラーニング】で、新規申し込みで報酬料が8,000円。過去30日間の1クリック当たりの報酬額が13円なので、約600回クリックされた中の1回が新規申し込みに繋がっているということになっています。気が遠くなりますね。
こういう資格や通信講座の広告主は多いようです。そもそも通信講座って、比較して選ぶと思うので、たまたま見た無関係なサイトからのリンクで何十万円もの契約をするものなのか疑問です。 たぶん、その通信講座の経験者が書いた体験ブログなどを読んだ人が申し込む率が高いのでしょう。
(3)東京ガス株式会社
「訳あり品をお得にお買い物【junijuni】ロス削減にも貢献できる♪」と良いコピーですね。
品質には問題ないけど、「賞味期限間近品」、「パッケージ変更品」、「過剰生産品」といった理由で廃棄対象となってしまうような食品や日用品を主に取り扱いし、お得な価格だそうです。東京ガスさんがこんな事業を行っていることも知らなかったですが、さらに、売上の一部を社会貢献団体へ寄付しているようです。アフィリエイト広告としては、クリックした人が購入した金額の5%が報酬になるようです。一度、使ってみましょう。
(4)ココナラ
TV CMでもよく見るココナラ。アフィリエイト広告としての報酬は、新規会員登録が100円、新規購入が起きると2,500円となっています。1クリック当たりの平均報酬額が42円とちょっと高めです。
ココナラのような自分のスキルをC2Cで販売するということは増えている気がします。ただし、提供するサービスによりますが、直接コンタクトができず、ココナラ経由で納品できるサービスに限られます。
(5)株式会社NET_WORTH
年金対策や不動産投資まで解説【初心者が損しないための資産運用セミナー】
新規無料セミナー受講/新規個別面談の申し込みで報酬料が15,000円。1クリック当たりの平均が55円と高確率らしいです。この企業に何かノウハウがあるのか? なんか不思議な世界です。
考察
NPOのアフィリエイトマーケティング協会が2020年7月に発表しているアンケート結果(アフィリエイター3000人弱)だと、月平均の報酬額が1万円以上が34%、10万円以上が19%、100万円以上が7%です。100万円以上が7%というのは高過ぎる感じがするので、アンケート対象者、または回答者の偏りがあるような気がします。 A8.netだけで300万サイトだっから一人・法人平均で複数サイトを運営しているとすると、アフィリエーター数は30万人から100万人のレベルでしょう。他のASPもあるので、ざっくり100万人と仮定すると7万人もの人が、月100万円以上、年間1,200万円以上もこんな広告で儲けているのか? とても信じられません。株売買や博打打ちに似て、調子の良いことを誇張する傾向があるのではないかな?
一方、広告主側にとっては、集客力を上げる良い方法だと思います。大企業なら売上の2~3%程度分の広告宣伝費を固定費的に支出し、費用対効果がわからないままドブに捨てる感覚でしょう。 しかし、このアフィリエイト広告だと、顧客の囲い込みになり、ワントウーワンマーケティングにも近づく、そして売上リンクの変動費になるメリットもあります。
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