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企業経営に影響を与える法律③:景品表示法

さくらい行政書士事務所 景品表示法

景品表示法は、消費者による自主的・合理的な商品選択を確保するため、不当表示と過大な景品等による顧客誘引を禁止する法律です。

当初は公正取引委員会による独占禁止法の特例規制でしたが、平成21年 消費者庁へ移管。

平成25年に多数発覚した食品偽装問題を契機として、管理体制の整備や義務付けへの快晴、不当表示に対する課徴金制度が導入されています。

規制対象は、不正表示と過大な景品類の提供です。

尚、消費者保護法は、消費者の利益を保護する目的で企業活動を規制する法律の総称で、消費者基本法、消費者契約法特定商取引法などと共に、この景品表示法があります。

 

不正表示とは

表示の主体者は、商品や役務(サービス)の供給者ですが、自ら表示内容を決定した事業者のみならず、卸売業者や製造業者からの説明を了承し、その商品や役務にその表示した小売業者も含まれます。「日本初」「世界で唯一」などを鵜呑みにして販売しないようにしなければなりません。

(1)優良誤認表示:商品・役務の原材料、添加物、効能・性能、安全性、品質、原産地、製造方法、認証取得などについて、実際のものより著しく優良であること示すこと。「著しく」という曖昧さがポイントです。 競合他社商品との比較広告では、①実証による客観性、②実証数値等の正確性、③比較方法の公正性によって適法性が判断されます。

(2)有利誤認表示:商品・役務の価格等の取引条件について、消費者を誤認させる表示のこと。不当な二重価格表示、曖昧な比較対象価格、本体のみの価格表示、条件付き価格なのに条件明示がないなど。「今だけこの価格」と表示しつつ「いつも同じ価格」、「通常価格○万円から5割引き」と表示しつつ「〇万円で販売したことがない」、付属品と一体となって買うしかない商品なので、本体価格のみ表示するなど、日本中、毎日でも見かける価格表示です。

 

過大な景品類の提供

景品、懸賞についての細かい金額規制です。

  取引価額 景品類の最高額 景品類の総額
一般懸賞

5,000円未満

5,000円以上

取引額の20倍

10万円

売上予定総額に2%
共同懸賞   30万円  売上よ正総額の3%
総付景品

1,000円未満

1,000円以上

200円

取引額の20%

 

平成26年改正

食品の偽装表示が社会問題になり、H26年改正によりきびしくなったことは、監視指導体制の強化と、事業者のコンプライアンス体制強化。更に、不正表示に関しては、課徴金制度が導入されました。 対象商品の売上額の3%、対象期間の上限は3年間。ただし、違反行為を自主申告した場合は課徴金額の50%減額が認められると骨抜きですね。(売上高がたとえば200%や300%に跳ね上がるのであれば、3%または1.5%程度の課徴金は費用として少ないと考える事業者もいるだろうと推測できますが、社会的責任や非難を受けるというマイナス面がありますね)