経済産業省の「新型ウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆さまへ」のパンフレットが日付と時間まで記載されるほど更新が多くなってきています。
わたしのブログ「新型コロナに打ち勝つ」シリーズは7回目となりますが、今起きている事態はそもそもどこの国・地域が原因だったのか怒りをちょっとこめます。令和2年度補正予算次第ですが、特定国に依存したサプライチェーンを見直す大きな政策だと思います。 特定国とは即ち中国ですね。
10年ほど前の中国漁船衝突事件、中国本土での激しい反日運動、レアアース問題、労働者の人件費高騰などが絡んで「チャイナリスク」という言葉をよく耳にしました。 タイ、マレーシア、ベトナムなどへ製造拠点をシフトする動きもありましたが、中国市場の拡大を期待し、結局大きな戦略転換ができずに現在に至った企業が多かったのだろうと思います。 最近の米中貿易戦争や香港デモ、尖閣問題が続く中、今年1月頃から中国生産の製品、部品、材料の供給が止まり、日本の製造業が悲鳴をあげ始めたので、急いで下記2種類の施策を今年度補正予算に入れるのでしょう。
サプライチェーン対策のための国内投資促進
対象は大企業から中小企業まで、すべての日本企業。今まで中国に依存していた製品・部品の依存度を下げるため、国内拠点を整備する投資に対し大企業に対しては1/2、中小企業に対しては2/3の補助を行う考え。 補助対象になるのは、国内での建物(工場)や生産設備などへの投資で、F/S費も含むとのこと。
どれくらいの規模の補正予算になるのか、単年度ではなく数年にわたる総事業費がどれくらいになるのか政治家の本気度次第という感じがします。ただ設備を入れるだけでなく、その設備を動かすヒトも課題になることが多いと予想します。
海外サプライチェーン多元化支援
日本への製品・部素材の供給を目的とする海外製造拠点を中国からアセアン諸国へ移管を加速する支援です。 補助対象は設備投資(F/S費含む)で、大企業に対しては1/2、中小企業に対しては2/3、または3/4を補助する考えで、実際の補助率はその投資によって生産する製品・部素材の日本への輸出比率に応じることを検討しているとのこと。 タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシアなどへ日本企業の投資が更に増えるのでしょう。
考察
マスクだけでなく、中国製の製品・部素材について「喉元過ぎたら熱さ忘れる」とならないように、数年がかりで取り組んで欲しいものです。主要製品・部素材のリソースを中国へ移管し10年や20年経った企業にとっては急な方向変換には戸惑いがあるでしょう。
そもそも毎年の香港型インフルエンザやSARSも中国内陸が発生源とされています。 加えて、反日教育を続けてきた一党独裁国家が、21世紀の覇権を狙って経済&外交活動を行っているように見えます。中国国内はインターネット監視だけでなく街のあちこちで映像監視が徹底されているそうですし、日本を含む海外のインターネットの中の情報も検索しまくって分析しているのでしょう。
今後の感染症リスク、政治・外交リスク、情報漏洩やスパイ疑惑などを考え合わせると、行き過ぎた中国頼りのサプライチェーンを見直すことは歴史的当然・必然だと思います。